七草粥
みなさん七草粥は食べましたか?
我が家では毎年1月7日には七草粥を食べます。
どうして1月7日に七草粥を食べるのでしょう。
おおもとは、古くからある節目という考え方にあるようです。
色々な節目があるのですが、
ひとつのくくり(物事)の中で、変化点と考えるものが節目です。
たとえば人が歳を重ねるなかで厄年という考え方があります。
これは年齢や生活環境的に、男女それぞれの節目の年なんですね。
最も難儀が多いであろう節目の年には厄払いをしたりします。
七五三も男女の厄年なんですが、
人生最大の難である出生を経て無事に育ったことと、
これからも健やかであれと願ってお祝いをします。
昔の人はこのように節目という考え方で、
何気なく過ぎる生活の中で、
気をつけなければいけないことや喜ばしいことなどを啓発していたんだと思います。
他にも啓蟄・ひな祭り・端午の節句・七夕・中秋の名月・お彼岸などなど、
節目としてとらえて行事をしつらえて、
時節の移り変わりを感じる工夫をしていたんでしょうね。
生活の中に上手にメリハリをつけて楽しく暮らす知恵なんだと思います。
色々な節目の中で、節句とは1年に5回だけ存在する季節の節目のことをいいます。
1月7日(人日)・3月3日(上巳)・5月5日(端午)・7月7日(七夕)・9月9日(重陽)
これを「五節句」というそうです。
1月7日は人日の節句と呼ばれる1年のうちで最初の節句。
「人日」とは、「人を大切にする」という意味らしいです。
昔の中国では、人日の日には七種菜羹(ななしゅさいのかん)と呼ばれる、
七種類の野菜が入った汁を食べて、無病息災を願ったそうです。
平安時代になってこの風習が伝わってきたといわれています。
元々日本にあった「若菜摘み」という風習が融合し、
七草粥を食べる文化が浸透していったとか。。(。´・ω・)?
そして江戸時代になって徳川幕府が「人日の節句」を制定したことで、
1月7日に七草粥を食べる文化が確立されたようです。
「人を大切にする」ために七草粥を食べる理由は二つ。
・無病息災
病気をしないで何事も達者であり、災害や病気などの災いを防ぐ。
・長寿健康
いつまでも健康で長生きする。
江戸時代の人の平均寿命は40代だったそうです。
当時はいかに健康で長生きするかは、庶民の大変な関心事だったようです。
この風習が根付いたのもそんな理由からかもしれませんね。
昔は、力強く芽吹く野草を頂くことで、
青菜の摂取が不足しがちな時期に少しでも体に栄養を取り入れる知恵。
現在では、お正月の暴飲暴食で疲れた胃腸をいたわるため。
この意味合いで多くの人に広まっているんだと思います。
今では具材「七草」へのこだわりもなく、各家庭の味もできつつあるみたいです。(S.S.)